INTERVIEW

チームメンバーが楽しく仕事をするためにも、
各メンバーにどういう役割を与えたらベストかを模索する

高木仁也
マネージャー

理想を抱いて就職した会社なのに……

僕とダイレクト出版の付き合いは、大学生のころに遡ります。僕は独立志向が強く、当時、自分でアフィリエイトビジネスをしていました。ある程度稼げるようになったときに読み始めたのが、ダイレクト出版の「ザ・レスポンス」というブログでした。その後、ブログを読むだけでなく、教材を購入して熱心に勉強しているうちに、アフィリエイトだけでなく、自分の商品をつくりたいと思うようになりました。でも、自分でつくれる商品が思いつかないまま、就職活動の時期に突入していきました。就職活動は順調に行き、10社ほどから内定をいただきました。自分で言うのもなんですが、内定数は他の人に比べても多いほうでした。そこで、「これを就活生向けに売ったらどうだろう?」と思いついたのです。自分が実践してきた就職活動の必勝メソッドとマニュアルをつくり、学生向けに販売しました。そのビジネスを運営しながら、就職したわけです。内定をいただいた10社から選んだのは、あまり大きい会社ではなく、給料もそれほど多くない平凡な会社でした。その会社を選んだ理由は、「顧客を大事にするためにも、従業員を大切にする」というミッションに共感したからです。自分のビジネスをしているうちに、「お金を稼ぐだけでは楽しくない。自分は誰かに貢献できたり、お客さんに笑顔になってもらったりすることにや
りがいを感じる」と気づいたのです。

僕は他の人が達成したいことを手助けしたり、チームメンバーが活躍できるようにサポートすることに価値を見出すタイプのようです。「従業員を大切にする」と謳っている会社であれば、自分の喜びを満たしながら、世の中に対しても貢献できるのではないか。そう考えて、その会社を選んだわけです。ところが、現実は違いました。従業員は二の次で、僕が意見を言っても、「お前はまだ1年目だろ? 何も知らないくせに意見をするな!」と一蹴されてばかりでした。とても従業員を大切にしているとは感じられず、仕事のやりがいも失せてしまったのです。副業の就活マニュアルの販売だけでも給与と同じくらい稼いでいたので、会社を辞めて独立しようかとも考えましたが、結局、もともと顧客だったダイレクト出版への転職を決めました。というのも、僕が販売していた就活マニュアルでは、これ以上、売上を拡大させることが難しいと気づいたからです。そのことが、ダイレクト出版の代表の小川が書いた本のなかに書かれていました。「儲かるマーケットの3条件」として、「①顧客に熱意があること」「②顧客にお金があること」「③リピート性があること」が挙げられていたのです。僕の商品は、①はクリアしていますが、②と③がダメ。就活生はお金を持っていませんし、何度も就職活動をするわけでもないのでリピート性もありません。今の商品で独立しても、ビジネスを拡大できないと思ったわけです。

普通の会社は、成果を出しても、給料は他の人と同じだったりしますよね。極端な話で言えば、売上がゼロの人と売上が1000万円の人でも給料が同じということもあるわけです。でも、ダイレクト出版は違います。頑張ったら給料も上がるし、月給のインセンティブもいただけます。もうひとつは、仕事の内容についてです。前職では経営者の方
の人材採用のお手伝いをしていたのですが、人材難ということもあり、なかなか優秀な人が市場に出てこないのが実情でした。「優秀な営業が欲しい」という要望があっても、それに応えることができない状況もありました。でも今は、中小企業の経営者の方に直接セールスやマーケティングをお伝えできるので、経営者自身が自分で売上を上げたり、そのための仕組みを構築できるようになります。そのための貢献ができることがやりがいになっています。
セミナーを受けた経営者の方から、「すごく学びになった。これからの自分の事業に活かしていけそう」と言われたときは嬉しかったです。また、セールス・マーケティングの本コースに参加するかどうか迷っていた社長さんがいたのですが、私は「絶対に学んだほうがいい」と思ったので、かなり強くクロージングしたことがあります。その社長さんから「本当に売ってくれてありが
とう。あのとき、ちゃんと売ってくれなかったら、この場にいなかったよ」という言葉をいただいたときは、これからも必要な人にしっかり価値を伝えて購入の後押しをしていきたいと思いました。
結局、「経営者になりたい」とずっと思っていましたが、何か売りたいものがあったわけでも、やりたいことがあったわけでもなく、わからないまま突き進んできた感じです。今は独立したいという気持ちは小さくなりました。それよりも「誰かの役に立つ仕事がしたい」と思っています。社内の上司の期待を超えるような働き方をしたいですし、サービスを提供している何千人もの方に頼られるような関係を築いていきたいとも思っています。

メンバーが自発的に動けるようになることは、チームとしては本当に大切なことです。そのために僕が意識しているのは、「なぜ、それをするのか?」をきちんと伝えること。何をするのかを伝えるだけでなく、その理由まで伝えることで、メンバーの意識はかなり違ってきます。何のためにこの仕事をするのかを考えれば、別の方法やアイデアも湧いてきますし、ただ言われてことをこなすだけの無気力感もなくなります。また、積極的にメンバーに意見を聞くようにもしています。「これ、どうしたらいい?」と聞くと、当然ながら自分とは違う意見が出てくることもあります。そういうときは、「どちらの方法が早くて成果に結び付くか」と、合理的に判断するようにします。ただ、短期的に見ればそっちがいいい場合でも、長期的に見たら微妙な場合もあります。3ヶ月後、半年後のことを考えながら全体設計を考えるのは、マネージャーになってから身についた視点ですね。残念ながら、まだ1年後、2年後のことまでは見えていませんが、それは今後の課題かもしれないですね。もうひとつ、言い方は悪いかもしれませんが、無茶ぶりは多いような気がします。メンバーに「これ、いける?」と言って、無理に押し付ける感じです(笑)。自分がやってもいいのですが、メンバーに任せていかないと、自分自身の仕事もできませんし、メンバーも成長しないと思っています。任せてできないのと、やらずにできないのとでは、まったく違うので、とにかく実際に挑
戦してもらうことを意識しています。これからの僕の目標は、ダイレクト出版の年商を1000億円にすること。その数字には理由はないのですが、とにかく会社を大きくしたいという思いがあります。というのも、マーケティングや集客のセミナーを受けた社長さんや事業主の方から「人生が変わった」とか「ビジネスが変わった」という声をいただくことが非常に多いからです。また、成果を出されている方を見ていると、その人だけではなく、その家族の生活がよくなったりするし、従業員や従業員の家族にまで影響が広がります。さらに、その会社のクライアントやお客さんまで、僕らが提供した価値が普及しているのを実感するのです。つまり、会社が大きくなるということは、より多くの人に価値を提供できているということでもあるのです。そのために、僕はたくさん売りたいと思っています。

高木仁也
1992 年、京都府生まれ。関西大学卒業。大学時代からアフィ リエイトやマニュアル販売などのビジネスを始める。ダイ レクト出版には2016 年入社。現在はマーケティング事業 部のマネージャー。ダイレクト出版は「フリーランスの集 団」であり、仕事が好きな人にとっては素晴らしい会社だ と思っている。